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奈良国立博物館「聖地南山城」展に恭仁宮跡出土遺物を貸し出しました!
 
 

奈良国立博物館「聖地南山城」展に恭仁宮跡出土遺物を貸し出しま……

 

 7月8日(土)から9月3日(日)まで、奈良国立博物館で「聖地南山城」展が開催されます。木津川市浄瑠璃寺の九体阿弥陀像の修理が完成したことを記念した展示ですが、恭仁宮跡から出土した遺物も展示されます。

 もちろん、恭仁宮跡から仏像が出土しているわけではありません。じつは、南山城に仏教文化が根付くきっかけとなったのが恭仁宮なんです。恭仁宮造営のため、行基が木津川に架橋したり寺院を建立したことは有名な話です。そうして遷都された恭仁宮において天平13年(741)に国分寺建立の詔が発せられました。これにより、全国に国分寺と国分尼寺が置かれることとなり、仏教によって国を護るという「鎮護国家思想」に基づく政治が進められていくことになりました。

 ちなみに、現在は東大寺にある大仏さん(盧舎那仏)は、はじめ滋賀県甲賀市の紫香楽宮で造立が始まったのですが、火災や地震などを理由に造立が中止されたという経過があります。この「大仏造立の詔」は、天平15年(743)に紫香楽宮で出されたのですが、この時の正式な都は恭仁宮でした。恭仁宮は、その後の日本を規定する国政改革の舞台だったのです。

奈良国立博物館:聖地 南山城 | 奈良国立博物館 (narahaku.go.jp)

甲賀市教育委員会:紫香楽宮の歴史 | 紫香楽宮跡公式WEBサイト (ac-koka.jp)

| 2023年7月4日 |